手作りお菓子の定番「パウンドケーキ」。初めてのお菓子作りでチャレンジする方も多いレシピですよね。ドライフルーツやナッツ類が入ったものや、さまざまな風味のものがあります。まずは基本の作り方をマスターしておきましょう。
パウンドケーキとは
バター・砂糖・卵・小麦粉などを混ぜて作った生地を直方体の型に入れ、オーブンで焼いたもののこと。しっとりとした口当たりで比較的日持ちします。 主材料(バター・砂糖・卵・小麦粉)がそれぞれ同じ割合で配合されています。18世紀頃に初めて作られ、それぞれ1ポンド(1 ポンド= 454g)ずつ使ったことから、「パウンドケーキ」と呼ばれるようになりました。
アレンジ自在
バナナや栗、ドライフルーツなど具材を入れたり、チョコや抹茶風味にしたりとアレンジレシピも楽しめます。
作り方
使用する道具
ボウル・ハンドミキサー・ゴムベラ・木べら・粉ふるい・パウンド型・クッキングシートオーブン・ケーキクーラー・軍手・竹串
材料(18cmパウンド型1本分)
材料 | 分量 |
---|---|
バター | 100g |
グラニュー糖 | 90g |
全卵 | 90g |
薄力粉 | 75g |
アーモンドパウダー | 25g |
ベーキングパウダー | 2g |
牛乳 | 15cc |
下準備
●バターは厚さ1cm位に切り、室温に戻しておく。
バターの厚みを揃えることで、均一に柔らかくなります。
夏に作る場合は30分位、冬は1時間以上置きましょう。
【目安】
バターが最も空気を含みやすいのは13〜18℃です。押した指がすーっと中に入っていく位が目安。
電子レンジを使用する場合は500Wで20秒ずつ溶かさないように様子をみながら行いましょう。
●卵は室温に戻しておく。
卵が冷たいと分離する原因になるので注意しましょう。
●型にはクッキングシートを敷くまたはバターを塗り、粉をはたいておく。
●オーブンに予熱を入れておく。
①生地を混ぜる
ボウルにバターを入れ、クリーム状にしたら、グラニュー糖を数回に分けて加え、白っぽくなるまで混ぜる。
グラニュー糖を加えたら、その都度よく混ぜましょう。
【白っぽくなるまで混ぜる理由】
バターを攪拌したときに空気を包み込む性質のことを「クリーミング性」と言います。
空気を含むことでバターが白くなり、焼成時にこの気泡が熱膨張で膨らみ、ふわっとした軽い食感のパウンドケーキになります。溶けたバターではこの効果は期待できません。
卵は5〜10回くらいに分けて、少しずつ加える(一度に加える量は大さじ1杯程度)。
卵を加えたら高速で混ぜ、クリーム状になるまで混ぜて「乳化」させましょう。
【分離してしまったら】
ボウルの底を湯せんでかるく温め、よく混ぜると生地がつながります。
分離したままの状態で焼成すると、生焼けの原因にもなりますので注意しましょう。
粉類をふるって加えたら、粉気が少し残る程度まで切り混ぜる。
水分(牛乳やリキュールなど)を加え、さらに切り混ぜ、生地にツヤが出るまで混ぜる。
②焼成
型に入れ、端までゴムベラで広げ、型ごと「トントン」とたたきつけ空気抜きをする。
パウンドケーキは中まで火が通りにくいので、中心部分を凹ますことで熱が入りやすくなります。型が大きいときや、高さがある場合は中心を凹ませましょう。
型に平らに生地を入れた場合は、必ずオーブン庫内の温度を上げておきましょう。
天板にのせ、オーブンで焼く(電気オーブン180℃ 40〜45分/ガスオーブン170℃ 40〜45分)。
※焼き時間が長いので、表面が焦げそうな場合はアルミホイルをかけたり、ケーキの向きを変えたりしましょう。
パウンドケーキのように厚みのあるお菓子は「低温・長時間」で焼きます。
焼き上がりの見極めは…
- ☑︎表面の亀裂まで焼き色が付いていること
- ☑︎若干の焼き縮みをして、型とケーキの間に1mm位の隙間があること
- ☑︎表面の亀裂のところに竹串をさし、生の生地が付いてこないか確認する
まとめ
パウンドケーキは焼成の見極めがポイント!必ず竹串を刺して確認しましょう。中まで火が入っていないと生焼けになってしまう失敗も。別の記事で失敗してしまった場合のリカバリー方法もご紹介致します。
さまざまな味を楽しめるパウンドケーキ。作り方を覚えてアレンジレシピを楽しみましょう。
この記事を書いたのは
橋本慶子
東京製菓専門学校卒業後、代官山シェリュイ、アフタヌーンティー・ティールームなどで約10年ケーキ製造・販売業務に携わる。
2008年ABCクッキングスタジオ入社、2011年から商品部にてケーキ開発を担う。
5年間で約400メニューを開発する。
現在はフリーで活動中。
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