パン屋さんだけでなく、スーパーやコンビニでも見かける「塩バターロール」。
外はサクッと、生地にしみ込んだバターがじゅわ〜っと口の中に広がり、後を引くおいしさですよね。今回はABC Cooking Marketの手作りキットでも人気の塩バターロール作りのポイントをご紹介します。
塩バターロールとは
塩バターロール(塩パン)は中にバター、表面に塩がかかったパンのことで日本が発祥と言われている。
似ている?バターロールと比較
見た目は似ていますが、生地の配合や製法が異なります。
製法
■バターロール
バターロールの製法は卵やバターが練り込まれたリッチな配合の生地を発酵させ、卵を塗ってから焼きあげます。
■塩バターロール
塩バターロールの製法は卵が入っていないリーンな生地を発酵させ、バターの塊を芯にして丸め、さらに生地に溶かしバターを塗り、表面に塩をかけてから焼き上げます。
おさえておきたい3つのポイント
①バターの硬さ
バターは成形に使用する大きさにカットしたら冷凍しておく。
バターは柔らかくなってしまうと、生地で包みにくくなります。
二次発酵や焼成に入る時には溶けてしまうことがあるので、冷蔵庫でしっかり冷やすまたは冷凍したバターを包むのがおすすめです。
②二次発酵
二次発酵の温度は低めにする。
塩バターロールの魅力といえば、中からじゅわっと出てくるバターですよね。
二次発酵中の温度が高いとバターが溶けてしまい、生地になじみやすくなってしまいます。
発酵温度を低め+時間を長めにとることで、このじゅわっと出てくる仕上がりにできるのです。温度の目安は35℃前後にするとよいでしょう。
※手作りキットのレシピは全体的な基本に合わせた温度にしています。
③成形
バターが出ないように、生地でしっかりと包む。
生地でバターを包むようにとじてから、その部分を芯にするように巻いて成形していきます。
作り方
下準備
- 材料は正確に計量しておく。
- 仕込み水は42~43℃に温めておく。
- 生地用のバターは室温に戻しておく。
- 成形用のバターは棒状にし、使用直前まで冷蔵庫で冷やしておく。
①混ぜる
ボウルに計量した材料を入れ、木ベラで全体に水分がいきわたるように混ぜる。
粉気がなくなり、生地がまとまってきたら、台の上に移してこねましょう。
②こねる
台の上に出したら、手のひらを使って、台にこすりつけるようにのばしごねをする。
しっかりと体重をかけながらこねましょう。
最初は台や手に生地がベタベタとついてきます。カードでこまめに取りながら繰り返していくと、弾力が出てきて、まとまってきます。
生地の表面がなめらかになってくればこね上がりです。
こね上がったら、生地の表面を張らせるよう丸める。
③一次発酵
とじめを下にしてボウルに入れてラップをかけ、発酵させる(40℃位で25〜35分)。
④分割・ベンチタイム
生地が2倍位になったら、6等分にし、ひとつずつ丸め直し、ぬれ布巾をかけて10分位ベンチタイムをとる。
生地を休ませることで、次の成形がスムーズに行えるようになりますよ。
⑤成形
めん棒を使って生地を二等辺三角形にのばす。
生地の上にバターをのせ、手前から巻いて成形する。
⑥二次発酵
とじめが下になるように、クッキングシートを敷いた天板に並べる。
乾燥しないようにぬれ布巾をかけ、発酵させる(40℃位で20~25分)。
⑦焼成
ひとまわり位大きくなったら、生地の表面に溶かしたバターを塗り、塩をトッピングして焼きましょう。
⑧完成
塩バターロールの出来上がりです!
生地の表面はカリっと、中はふわっとやわらかい食感がクセになる。バターがじゅわっとジューシーな口当たりで毎日食べたくなるおいしさ♪
高めの温度で短時間で焼き上げ、しっかりと焼き色を付けるのがおすすめです。
まとめ
基本の作り方をマスターすれば、いつでも出来立てのおいしいパンが食べられます。
そのまま食べても、サンドイッチのようにアレンジして食べてもおいしい「塩バターロール」。シンプルな味わいなのでさまざまな食材と相性抜群です。
みなさんもお気に入りの食べ方を見つけてみてくださいね。
この記事を書いたのは
房前敦子
香川専門学校製菓科卒業後、アフタヌーンティー・ティールームに入社し約8年間、パン・ケーキ製造・販売業務などに携わる。その後、調理師免許を取得し、アフタヌーンティースクールのオープニングスタッフなどを経て、2008年から約12年間ABCクッキングスタジオの料理・ブレッド講師として就業する。
現在はABC Cooking MARKET手作りキットなどの新規メニュー開発をはじめ、専門学校や高校での講師、他メディアでのフードコーディネーターとしてフリーで活動中。
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