お菓子作りをする中で「粉類は振るっておく」という工程をよく目にしませんか?なんとなくこなしている工程だけど、何のために必要なのか疑問に思っている方もいらっしゃるはず。
お菓子作りを成功させるためには、手順に注意しながら作る必要があります。
その中でも、特に重要なポイントの一つが「粉類はふるっておく」です。今回はその重要性について解説します。
何のためにふるっておくの?
①ダマをなくす
ダマをなくすためにふるいます。とくにスポンジ生地の場合、薄力粉の小さなダマが残ったまま焼き上がってしまいます。食べるとダマの粒で舌触りが悪かったり、粉っぽさを感じたりすることがあります。
②空気を含ませる
空気を含ませるためにふるいます。空気を含んでいないと生地の膨らみに影響します。粉を加え、切り混ぜした際に、全体にきれいに広がりません。そのため、たくさん混ぜなくてはいけなくなり、そのせいで味や食感まで悪くなってしまうことも。
③粉類を均一に混ぜ合わせる
粉を別々に加えてしまうと、混ぜるときにムラができる可能性があります。
道具はこちら
・粉ふるい
<代用品として>
・茶こし/ザル
ふるい方と目安
空気を含んでふっくらと仕上がるように、粉は高めの位置からふるい入れましょう。
①単体
薄力粉のみなら基本的には1回だけふるえばOKです。ただし、使用する道具により異なります。例えば「粉ふるい」ではなく、「ザル」のように目の粗いものを使った場合は2回ふるいましょう。
②複数の粉
ココアパウダーなどをふるうときは、他の材料(小麦粉など)と一緒に用いることがほとんどです。生地に混ぜ込む前にあらかじめ粉類を合わせてふるってダマをなくし、均一に混ざるようにしておきましょう。 より均一に混ぜるため、下準備では「粉の数(種類)ー(マイナス)1回分」ふるっておく。
③アーモンドパウダー
粉類にアーモンドパウダーが混ざるときは、粒子が粗いため、目の粗いザルを使用する場合もあります。一度ふるってみて、まだダマがあるようならもう1回ふるいましょう。
ここに注意!
泡立てた後に粉を加える時は、
☑︎泡を消さないように一ヶ所に入れず、生地の表面全体に広がるようにふるう。
☑︎一度に大量に入れない。
一度に入れてしまうと、全体に混ざらず、後でたくさん混ぜる必要があります。
数回に分けて加え、その都度手早く混ぜましょう。
ふるった後は
ふるい終わった粉は空気を含んでいるので、ふんわりとラップに包んでおきましょう。使用直前にもう一度ふるいましょう。
まとめ
お菓子作りを成功させるためには、基本の工程をしっかりこなすことが重要です。粉類をふるっておくのは仕上がりにも影響する重要な作業なので、必ずしておきましょう。ぜひ、お菓子作りの参考にしてみてくださいね。
この記事を書いたのは
橋本慶子
東京製菓専門学校卒業後、代官山シェリュイ、アフタヌーンティー・ティールームなどで約10年ケーキ製造・販売業務に携わる。
2008年ABCクッキングスタジオ入社、2011年から商品部にてケーキ開発を担う。
5年間で約400メニューを開発する。
現在はフリーで活動中。
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