人気の「リュスティック」はフランスパンの一種で、パン生地の水分量が多く、もっちりとした食感が特徴のパンです。ハード系パンを家で作るのは難しそうと思っている方も多いのでは?
ABCクッキングマーケットの手作りキットで販売されている「リュスティック」はご家庭でも作りやすい、こねないパンのレシピになっています。
今回はこねないパンをおいしく作るポイントをご紹介します。
こねないパンとは
その名の通り、こねずに作るパンのことです。
生地をこねずにゆっくりと発酵させ、グルテン組織を作ります。
粉に対して水分量が多く、べたべたしていて台の上ではこねにくく、まとまりにくい生地が適しています。
使用する道具
ボウル・ゴムベラ、スケッパー、キャンバス地・茶こし・ラップ・クッキングシート・クープナイフまたは包丁・霧吹き・オーブン
作り方
①材料を混ぜる
ボウルに材料を入れ、弾力が出るまでゴムベラで混ぜます。
②パンチ
少しぷくぷくとガスが出てきたら、ぬらしたスケッパーなどを使用し、ボウルの側面から中央に向かって生地を返す。4〜5回繰り返します。
ガス抜きを繰り返すことで
☑︎水分の多いリーンな生地でも強度が増す
☑︎伸びる力と弾力がつく
☑︎生地に新しい空気が入り、酵母が活性する
外側と内側の生地を入れ替えることで温度も均一になり、ムラなく発酵が進み、膨らみよいふんわりとした生地に仕上がります。
③分割
キャンバス地の上に打ち粉を適量ふり、②の生地を出し、ガスをあまりつぶさないように生地をやさしく扱いながら、24×20cm位の横長の長方形にする。
奥・手前を中央に折り返し、三つ折りして、裏返す。
水分の多い生地は扱いにくく、成形するのが難しいため、分割したままの形で仕上げます。
④二次発酵
二次発酵中は生地が乾燥しないようにぬれ布巾をかけます。
生地がつきやすいため、目の粗い通気性のよいキャンバス地が活躍します。
布巾がない場合は打ち粉を多めにふるなどの対応をするとよいでしょう。打ち粉が生地の水分をうばってしまい、乾燥しやすいので注意しましょう。
⑤焼成
ひとまわり位に大きくなったら、生地の表面に打ち粉をふり、クープナイフまたは包丁で切り込みを入れる。
霧吹きで生地に水をかけ、オーブンで焼く。
霧ふきを使用する際は生地の近くで吹きかけないようにしましょう!パンの上の空間に霧をまとわせるイメージでかけるとよいでしょう。
【効果】
焼く直前に霧吹きで水をかけてから焼くことで、水分と生地に含まれるでんぷんが加熱されて糊化するため、焼き上がったパンの表皮(クラフト)をパリッとさせることができます。
⑥完成
焼き上がりの目安は表面にこんがりと焼き色がつくくらい。色が薄いようなら、もう少し焼き足しましょう。
アレンジしてもおいしい
素朴な味わいが魅力のリュスティックはさまざまな食材と相性抜群。サーモンやハムとたっぷり野菜をはさんでサンドイッチにしたり、あんことバターをはさんであんバタサンドにしたりとアレンジが効きます。お気に入りの食べ方を見つけてくださいね!
まとめ
成形いらずで作りやすいリュスティックの作り方をご紹介しました。
パン作りに慣れていない方や成形に苦手意識のある方は、まずリュスティック作りからはじめてみては?
外はパリッと香ばしく、中はもちっとしておいしいリュスティックをぜひご自宅でも作ってみてくださいね。
この記事を書いたのは
房前敦子
香川栄養専門学校製菓科卒業後、アフタヌーンティー・ティールームに入社し約8年間、パン・ケーキ製造・販売業務などに携わる。その後、調理師免許を取得し、アフタヌーンティースクールのオープニングスタッフなどを経て、2008年から約12年間ABCクッキングスタジオの料理・ブレッド講師として就業する。
現在はABC Cooking MARKET手作りキットなどの新規メニュー開発をはじめ、専門学校や高校での講師、他メディアでのフードコーディネーターとしてフリーで活動中。
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