”パン屋さんのような本格的なフランスパンが自宅でも作れたらいいな”と思ったことはありませんか?
見た目はシンプルですが、じつはフランスパンのようなまっすぐな形のパン作りは難易度が上がります。
しかし、あるアイテムを使えば、見た目もまっすぐで、外はパリッと中はもちっとかみごたえのある本格的な仕上がりになります。
ぜひ、ご自宅でのパン作りに取り入れてみてください。
フランスパン天板とは
フランスパン天板は「二次発酵」と「焼成」の工程で使用する道具で、見た目は波状の形でパンチングされた板のこと。
このアイテムがあればまっすぐきれいに作ることができます。
▲ABCのレッスンでも使用「2種のコッペパンサンド」
フランスパン以外にコッペパンやヴィエノワなど、細長い棒状に成形するパンにも使用します。
フランスパン天板を使うメリット
①布取り不要
フランスパン作りに必要な成形後の「布取り」はしなくてOK。
布取りの仕方は
- ①打ち粉をしたキャンバスにとじ目が下になるよう生地をおく。
- ②波型にキャンバスを折る。
- ③残りの生地も同じように成形し、キャンバスにおく。
布がパン生地の余分な水分を吸収することでベタつきを抑え、成形しやすくなります。
フランスパンは通常
「生地をこねる」→「一次発酵」→「成形」→「二次発酵」→「焼成」→「完成」という流れで作ります。この「成形」と「二次発酵」の工程で布取りをします。
バゲットは本来なら平窯などの直火で焼くため、天板にのせての二次発酵を取りません。成形後、布ではさむように並べて二次発酵を取ります。
家庭用オーブンでは直火焼きはできません。再現するには天板ごと予熱を入れ、高温に温めておく必要があります。そのため、布取りが必要になります。
フランスパン天板を使用すれば、成形したフランスパンをのせて、そのまま二次発酵を取ることができ、発酵後にパン生地を天板に移動させる手間を省くこともできます。
布取りしたキャンパス地から天板などに移動させる時に、折れ曲がる心配もなくなります。
②溝
溝があるので、きれいに発酵する。
フランスパンなど細長く棒状に成形するパンは、発酵後に成形の生地の引っ張り具合やとじるときの力加減などにより、反り返ってしまったり、ねじれてしまうことがあります。
天板に溝があることでまっすぐきれいな棒状に発酵しやすく、そのまま焼くことができるのです!
③プロみたいな仕上がりに
フランスパン天板の特徴は天板に穴が開いてパンチシートになっていること。
穴が空いていることで火通りがよくなります。
そのため、外はカリッと中はもちっとした仕上がりになります。
使ったのはこちら
フランスパン天板 〈小〉
ABCレッスンでも使用しています。
フランス天板の使い方
成形した生地のとじめを下にして、フランスパン天板の溝にのせ、二次発酵をとります。
二次発酵後、フランスパン天板にのせたまま、クープナイフで生地の表面に切り込みを入れます。
商品は2種類
ご家庭で使用しているオーブンの天板に合った大きさを選びましょう。どちらのサイズでものる場合はお好みで。
お手入れのポイント
- ①洗浄時は中性洗剤とスポンジで手洗いしましょう。
- ②直火、電子レンジでは使用しないこと。
- ③コーティングの剥がれにつながるため、鋭利なものや鉄製のたわし、研磨剤入りのスポンジなどを使用しないこと。
- ④錆の原因になるため、洗浄後は、よく乾かしてから収納しましょう。
まとめ
フランスパンだけでなく、コッペパンなどを作るのにも便利なフランスパン天板をぜひパン作りに取り入れてみてくださいね。
この記事を書いたのは
房前敦子
香川栄養専門学校製菓科卒業後、アフタヌーンティー・ティールームに入社し約8年間、パン・ケーキ製造・販売業務などに携わる。その後、調理師免許を取得し、アフタヌーンティースクールのオープニングスタッフなどを経て、2008年から約12年間ABCクッキングスタジオの料理・ブレッド講師として就業する。現在はABC Cooking MARKET手作りキットなどの新規メニュー開発をはじめ、専門学校や高校での講師、他メディアでのフードコーディネーターとしてフリーで活動中。
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